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日本屈指のダンス合宿場にして、ちょっとでも気をぬくといとも簡単に凍結してしまう脆弱な水道管にもう心が折れそうな宿。

そして凍結知らずのヤギ達。漢文で書くと山羊如不知凍結。

 

寒さなど気にすることなく外を飛び回る無敵の山羊たちのいる宿、ダンシングハウスチキチキバンバン公式ブログでございます。

 

先日、十二月半ばの寒波襲来でお風呂周りの水道管が凍結してしまい、ちきばん社長と北信ガスの頼れる仲間達は正月の営業になんとか間に合わせようと必死で試行錯誤を繰り返しているわけです。

 

そしてその横を、こちらの苦悩ともがきなんぞ知る由もなく元気に駆け抜けていくのは三匹の山羊、絹、木綿、豆太郎。

 

元来、山羊は高山の低温地帯に暮らしている動物なので、大抵の寒さは全く気にしないのです。

 

 

ヤギを譲ってくれたおっさん曰く「取り敢えず屋根と壁と草と空気があれば死なない」そうで、わりと病気しやすい牛や羊に比べるとなんとも頑丈です。

 

 

クマもヤギは襲わないらしく、人間も可愛らしいヤギに危害を加える事は想像するのも難しいです。

 

細かく論じるとキリがないのですが、人間の定義を上げてみよ、と言われるなら次の要素をあげたいです。

言語、文章、記号等を用いて情報・知識、文明のの伝達、蓄積、拡散を行える

死者への弔い

肉体の死後の生を推し量る(これこそが人間の魂、霊魂の存在の証明であると考えたい)

芸術・諧謔への理解

ヤギへの愛護・飼育本能

これらの要素が人間を人間たらしめ、霊長の類であらせる要因であると僕は強く言いたいのです。

 

 

そうなるとヤギはこの地球上には天敵が存在しない計算になり、生態系ピラミッドの頂点は実はヤギなんじゃないか、と彼らと暮らしているとフト考えてしまう事があります。

 

 

人間はヤギを飼育し、その乳と肉により糧を得、糞、敷き藁は良質な堆肥となり農業の発展に役立ててきました。

ヤギは世界最古の家畜として人間の歴史に深く関わっています。

 

 

しかし人間は実はヤギが繁殖し世界に広がっていくための器に過ぎず、実はヤギに使われているのだとしたら。そう考える事は無理があるのでしょうか?

 

それを否定する事実は実はまだ証明されていないのです。

 

 

ヤギは聖書では悪なる動物として書かれ、異宗教の偶像として、悪魔として描かれる事もあります。

これは実はヒトがヤギにいいようい使われているという事実をユングで言うところの集合意識の次元で恐れている

という事実のメタファーの様な気がしてなりません。

 

この辺はアーサーCクラーク著、幼年期の終わりのオーバーロードと人間の関係になぞらえるものがあるかもしれません。

 

 

という事で前置きがいつになく長くなってしまいまして、前回につづき種付けの話をしたかったのですが、もう紙面があまりのこっていません。

 

取り敢えずまだ道も凍りつく明け方の六時、ちきばん名物のおんぼろキャラバンの後ろにブルーシートと、敷藁、木綿ちゃんの好物アルファルファの干し草を積み込み、一路須坂市の内堀畜産へ向かいます。もちろんヤギも積み込み済み。

 

ああ、早く、寸刻を惜しんででもヤギに種をつけなければ・・・はあはあ。

何か、強迫観念にも似た感情がついついアクセルを強く踏み込みそうになります。これもまた、ヤギの繁殖の為に生かされているヒトの業なのであろうか。

 

そしてついつい急アクセルをすると慣性に耐えられずズッコケル、やぎ。

 

 

基本群れる動物であるヤギは、群れから離れ一頭になってしまうと途端に寂しくなってしまいます。人間が寄り添っていてもどこか不安そうで、普段の野太い鳴き声とは打って変わったか細い呻きをあげる木綿ちゃん。

 

 

急発進、急ブレーキをしてしまうと後ろのヤギが衝撃でひっくり返るので、運転もおっかなびっくりです。先日さっちゃんが夜中に謎のじんましんを出して北信病院に連れて行った時もこんな丁寧な運転はしませんでした。

 

原因は恐らく唐揚げの食べ過ぎだったのですが。

 

そんなこんな、無事に種付け場につくと、内堀畜産のおかみさんが満面の笑顔とハイテンションで迎えてくれます。

木綿ちゃんをみると一言「まんず丸々したヤギだなあ」

うすうすウチのヤギは肥満傾向にあるのではないかと思っていましたがこの時に確定されました。まあ、多少ポッチャリしてる方が愛嬌があっていい。

 

 

もめんちゃんは絹母さんと違って小柄なのであてがってもらうオスヤギも比較的小柄なヤギが選ばれました。なんでも今年の春に生まれたばかりだそうで、まだそのオスヤギはまだ少年の面影を残したままでした。

 

 

初交尾のもめんちゃんと、人間で言うと高校生のようなオスヤギ、果たして交尾はうまくいくのでしょうか?

そして、そのオスヤギの隣の部屋にはこれまで見たことのないような美形のメスヤギがいてなぜかさっちゃんが大興奮。

ヤギ界のこじはるだ、と言って一人で身悶えしています。いろんな意味で、この一行は大丈夫なのでしょうか。次回に続きます。

 

ヤギのことばかり書いていますが本業はダンス合宿!ダンス合宿をご検討ならば是非このダンシングハウスちきちきばんばんばんへ!いちおうCMしておきました。

 

 

年内にはなんとか種付け終了までいきたいところです。

 

 

やぎー。どうでもいいけど、豆太郎の食欲が半端なくて合宿までにストックの干草がなくなりそう・・・